甘やかされ過ぎたストックホルムの子供たち

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甘やかされ過ぎたストックホルムの子供たち

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子供を守る虐待防止法

スウェーデンでは元来子供を躾として叱ったりすることが良くないこととして広くそして深く浸透しています。これは、スウェーデンが1979年に虐待防止法を成立させていて、子供の人権や個性をいかなるもの、親からですら守られるように法律が定められていることが大きいのでしょうね。ちなみに、日本は2000年に児童虐待防止法が施行されました。

もちろん、この法律は親だけでなく学校でも適用されます。そして、その虐待とは直接的な暴力だけでなく、言葉による暴力もですが、罰として何かをさせることや、どこか物置などに閉じ込めるなど、肉体的そして精神的な虐待すべてを含みます。

とはいえ子供にはある程度の躾が必要と思ったり、悪いことをすれば怒るのは親の役目と思うのが普通ではないでしょうか?もちろん、暴力や怒りに任せた躾はいけませんが、実際筆者パッパだって子供が悪い事をした際には怒ります。

スウェーデンの子供たちがどれほど躾や怒られていないのか半信半疑だったので友人夫婦(スウェーデン人夫、アジア人妻)に聞いてみたところ、やっぱりスウェーデン人の夫はまったく怒らないそうです。反対にアジア人の奥様は例えば宿題をしていなければ「宿題しないさい!」、学校に遅れそうなら「早く行きなさい!」、忘れ物があれば「もうちゃんと準備してよ!」と自分もほぼ毎日聞いているような台詞を言い放っているそうですが、スウェーデン人の旦那さんが怒りもしないでニコニコ面倒を見ているので、奥様の言葉はむなしく響くだけのようです。

ちなみに、この虐待防止法がどの程度スウェーデン社会に浸透されているのか疑問に思う人もいるかと思いますが、冒頭でも言った通りかな~り浸透しています。どの程度浸透しているかというと、例えば他人が見える場所・玄関などで自分の子供を叩いたりしたら、ほぼ確実に警察に通報されて逮捕されるでしょうね。

 

無さ過ぎる躾によって助長するわがまま、そして非行

そんなわけでスウェーデンの子供たちは守られていていいね!で終わればいいのですが、実は最近は躾が無さ過ぎて子供たちが野放し状態のやりたい放題ではないかという指摘をよく見聞きします。

実際、日々家庭で怒られず躾がされないために、街中や公共交通機関の電車やバスの中、そして学校でも我が物顔で好き勝手にやり放題な子供について実際に見かけますし、話もよく聞きます。

パッパの子供もスウェーデンの現地校に通っていますが、最近では以下のような出来事があって騒然としています。

  •  学校内での放火事件
    • 高学年の生徒が意図的に学校施設内でカーテンなどを燃やしてしまい、校舎全体はもちろん火災報知器でウワンウワン鳴り響き、消防や警察まで来て大騒ぎになりました。
  • ロッカー内の私物窃盗および詐欺事件
    • 学校には個人ロッカーがあり、各々で南京錠などでロックして使いますが、なんと子供の友人ロッカーがこじ開けられて、中にあった財布やカバンなどが盗まれ、かつ盗んだクレジットカードで買い物がされている事件が発生しました。現在、警察の捜査中ですが、ロッカーは学校の中ですし、クレジットカードが使われたのも学校の周りと、どう考えても犯人は…

実はまだまだありますが…これぐらいにしておきましょう。

万引き恩赦に群がるたくさんの子供と若者

虐待防止法で優しく甘々に育てられた子供たちがみんないい子に育つわけもなく、どちらかというとパッパの子供が通う学校のように学校の治安に影響が出てしまう事件もあります。

そんなストックホルムで万引きが発生しないわけもなく、多くのスーパーマーケットで頭痛のタネとなっているんでしょう。そして、そんな問題を解決しようとスーパーマーケット大手のHemköpが9月初旬に万引き犯を恩赦(許す)日を作りました。

あ、別にその日は万引きし放題にするわけじゃないですよ!この日は過去にこのスーパーマーケットで万引きをしたことがある人が告白をすることで、その罪に問わないことにする日なんです。きっと捜査中の万引き事件もあることでしょうから、過去に万引きをしてビクビクしている人たちには、この機会に正直に告白して改心しましょうってのはHemköpの目的のようです。

実はこの活動は先日Hemköpの社員が万引き犯を捕まえた際に犯人から他にもたくさんの人々が店内で万引きを行っており、それを見て刺激されてしてしまったために自分も万引きをしてしまったと告白したためでした。

ううぅぅ、とんでもない言い訳ですが、それを心底信じたからこそこんな恩赦の日なんて作ったんでしょうね。

本気か狂気だったのかは定かではありませんが、なんとその日は100人以上の子供や若者が店舗を訪れて、スーパーマーケットの店員に謝罪を行い許してもらったそうです。これで警察に逮捕されることもなくなったし、きっとほっとしているんでしょうね。

しかし、100人以上ってすごい数ですよね…どんだけ万引きしてんだよ!っと突っ込みたくなります。

日本だったら即逮捕でしょうけど、このスーパーマーケットの店員はたくさんの改心をした子供や若者に囲まれて幸せだったそうです。そして、その後この店舗では万引きは減少したと言われていますが、さて逆荒治療が功を奏したのかはわかりません。

写真は参考記事より

ちなみに、ストックホルム警察からはスーパーマーケットが積極的に犯罪防止に対して行動を起こしたことは称賛しつつも、犯罪はやっぱり犯罪なので勝手に恩赦せず警察に届け出て欲しいと言っていました。そりゃ、どうですよね…。

 

 

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参考記事

https://www.aftonbladet.se/nyheter/a/dnqPqz/hemkop-inforde-snatteriamnesti–hundratals-barn-erkande

 

 

 

 

 

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