【北欧視点】スウェーデンと日本 車の維持費の違いについて

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【北欧視点】スウェーデンと日本 車の維持費の違いについて

こんにちは、今回は日本と現在住んでいるスウェーデンの車の維持費について書いてみたいと思います。

日本在住時、そしてスウェーデンに移住後にも車を持っていましたが、車の維持費についてはかなり日本とスウェーデンで差があることを実感しています。正直、スウェーデンのほうが家計に優しいと感じていますが、それがなぜなのか?そして、本当にスウェーデンのほうが良いことしかないのかまとめてみました。

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日本とスウェーデンの車の税金

日本でもスウェーデンでも車を維持する上で必須なのはやはり税金と車検費用となります。今回は一般的なファミリーカーのボルボのV70(重量1700kg、排気量2000cc)で算出しました。

  • 日本
    • 自動車税          45,000円
    • 自動車重量税(法定費用)  32,800円
    • 自賠責保険料(法定費用)  10,775円
    • 車検費用(法定費用以外)  40,000円~
  • スウェーデン
    • 自動車税          2,823kr = 35,710円
    • 自動車重量税(法定費用)  なし
    • 自賠責保険料(法定費用)  352kr~582kr = 4470円~7390円
    • 車検費用(法定費用以外)  300kr~500kr = 3800円~6350円

各種税金および保険料、車検費用は一般的な目安値です。

車の税金の違い3つのポイント

前述の日本とスウェーデンの車の税金について、大きな違いを3つのポイントで説明します。

 

  • その1 自動車の税金は1つのみ
    • スウェーデンには日本の自動車重量税なるものが存在しません。というか、スウェーデンの毎年納税義務のある自動車税は二酸化炭素排出量と重量に応じて税金を算出しているので、日本のように自動車税と重量税の2重で税金がかかることはないんです。

 

 

  • その2 自賠責=任意保険
    • スウェーデンでは、日本の自賠責保険(共済)はありません。が、車を所有する際には必ず民間の保険に加入していなければいけません(車の納車日にディーラーにシステムでチェックされます)。なので、自賠責保険料と明示的表記をしていますが、スウェーデンの保険は日本でなら自賠責保険と任意保険の両方を意味します。

 

 

  • その3 車検費用が激安
    • 日本なら40000円以上する車検費用がスウェーデンでは平均5000円ほどと激安です。こんなに安くて大丈夫なの?と不安になりますが、スウェーデンの車検が安い理由について、後で説明します。

 

 

 

スウェーデンならではの車の維持に関する落とし穴

日本とスウェーデンの車の税金だけを見ると、スウェーデンがとっても車の維持費が安くて、懐に優しいことがわかります。

スウェーデンの税金もシンプルで安いし、車検も激安でいいね!で終わった場合には北欧理想郷論者と思われそうですが、現実は良いこともあれば悪いこともあります。

 

スウェーデンの車検が激安な理由

スウェーデンの車検が日本に比べて激安な理由は、まず車検をする機関がすでに広く民営化されていることと、民間会社が車検のみに特化して作業が簡素化いることです。

「車検のみに特化」とは、車の点検のみを行っており、基本的に車検に合格するか否かだけを判断する場所なんです。万が一、車検に合格できない故障箇所が見つかった場合(ライトのランプが付かないとか)には、不合格を伝えて車の所有者に修理工場で修理して出直してくることを伝えて終わりです。

「え、そこも修理工場みたいなものだから、直してくれないの?」と思った方、これが「車検のみに特化」した車検会社の簡素化した車検作業なんです。

合格・不合格だけを判断するための車検なので、車検作業自体もとってもスムーズです。例として、先日車検に行ってきたのでご覧ください。

  • 10:50 AM:車検会社に到着
  • 10:54 AM:タッチスクリーンの受付に自分の車のナンバーを入力して待つ
  • 10:58 AM:男性が自分の車に歩み寄ってきて、車を持って行く。
  • 11:12 AM:整備場から車が出てきて、車検は合格と告げられる。
  • 11:15 AM:受付で支払いをして終わり

実質、車検会社にいたのは25分だけだったので、コーヒーを飲み干すこともできませんでした。

 

車検が激安だけど、メーカー推奨の毎年のメンテナンスは結構高い

前述の通り、スウェーデンの車検はとっても安いんですが、それはちゃんと車のメンテナンスができていることを前提としています。なので、日々のメンテナンスはとっても大切なんですね。そのため、通常1年に1回ディーラーや修理工場でオイルた消耗品を交換したりする定期点検に出すのが普通です。

ボルボの場合には、1年点検の日が近づくとディーラーからではなく、車のパネルに点検を即すメッセージが表示されるのですぐに気付きます。

通常、メンテナンスは2時間~3時間ほどかかりますが、メンテナンス中は美味しいコーヒーと時間帯によっては朝食やランチも無料で食べれちゃうので、あっという間に時間は過ぎてしまいます。以前にもブログでそんな優雅なひと時を書いているので、よかったらこちらも読んでみてください。

関連記事:スウェーデンのボルボディーラーでノマドなひと時

さて、肝心なのはお値段ですが、このディーラーの1年メンテナンスが結構高いんです。お値段は車種にもよりますが、5000krから7000krします。日本円なら63000円から88000円と「あれ?日本の車検と変わらなくない?」と思われる方もいるかと思います。

ただ、このディーラーメンテナンスは法的な義務はないので、絶対にやらないといけないわけではないので、あくまでもどれだけメンテナンスにお金をかけるのかという車のオーナー次第なところがあります。

 

スノータイヤはいつでも必須

日本在住時に毎年年末は新潟にスキー旅行をするのが恒例でしたが、スノータイヤはその時々で付けたり付けなかったりでした。だって、東京都内だとスノータイヤなんてほぼ必要ありませんでしたからね。

さて、北欧スウェーデンではどうなのでしょうか?スウェーデンのスノータイヤについて、簡単にルールを以下にまとめてみました。

  • 12月1日から3月31日までは、道路が一部凍結している場合には、スノータイヤが必須
  • 10月1日から4月15日までは、スノータイヤは使ってもOK
  • 4月16日から9月30日までは、スノータイヤの使用は禁止

「スノータイヤ」は日本でいうスタッドタイヤを指します。スタッドレスタイヤの場合には若干時期が異なります。

つまり、基本的に12月1日から3月31日まではいつ寒くなって道路が凍結するかなんてわからないので、すべての自家用車はスノータイヤを装着する義務があると思っていいです。

そんなわけで、11月下旬と4月初旬には車を持っている人はすべてタイヤの交換をする必要が出てきます。人によっては自分で交換する人ももいますが、この時期には大きな駐車場の一角にタイヤ交換の即席店舗ができており、所要時間は最短10数分でタイヤ交換が可能です。

まとめ

「日本の車の維持費が高い理由は?」を最後まで読んで頂きありがとうございました。結局のところ、車の維持費については日本とスウェーデンで一長一短があることをお分かり頂けたかと思います。とはいえ、車に関する税金や自己責任が明確なスウェーデンではオーナーの工夫で日本よりも維持費を少なくすることは可能だと思いますし、実際少ない費用で済んでいます。

ちなみに、日本で車購入時には必須となる車庫証明はスウェーデンにはありません。ストックホルム市内では駐車場が慢性的に不足しており、個人で駐車場を持っている人は少数派なんです。大多数の人は路上駐車をしますが、ここにも色々とルールがあるので、また別の機会に書きたいと思います。

 

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