【最新情報】ストックホルムにおける新型コロナウイルスの影響

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ストックホルムにおける新型コロナウイルスの影響

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はじめに

こんにちは、パッパです。ご存知の通り、全世界が新型コロナウイルス(COVID-19)で未曾有の事態となっています。

パッパのいるスウェーデンのストックホルムもまた新型コロナウイルスの影響で色々な支障が出始めているので、スウェーデンに在住する日本人の方、そして日本からスウェーデンの状況を知りたい方に記事をまとめてみました。

本記事は現時点でのストックホルムをできる限り説明することに注力を注ぐため、随時更新は予定しておりません。スウェーデンでの感染者数、地域別の統計値塔についてはこちらの記事で随時更新しています。

 

現在の状況(2020年3月24日 火曜日)

公衆衛生局の最新の更新では、感染者数2016人おり、33人の方がお亡くなりになったそうです。

コロナウイルスに関する感染者数はそれぞれのサイトで更新頻度が異なるため、以下のリンクを参考にしてください。

  • 1日に1度更新
    • スウェーデンの公衆衛生局(リンク
  • 常時更新
    • Johns Hopkins大学が常時更新している新型コロナウイルスの最新情報(リンク
    • Worldometerは世界中のあらゆるものを測定しているホームページ(リンク

 

なお、パッパの別の記事ではできるだけ毎日スウェーデンにおける感染者数を日本語で更新していますので、もし興味があればご覧ください。

 

企業活動

多くのIT企業などは3月中旬から在宅勤務を強く推奨しています。パッパの会社も一部のオフィスで仕事をしなければいけない従業員を除いて全面的に在宅勤務となってります。

また、他のスウェーデンの企業について、ニュースとして報じられている情報を以下にまとめてみました。

 

  • 航空関連
    • SAS(スカンジナビア航空)は一時的に1万人もしくは90%の従業員を解雇しました。そのうち、3500人はスウェーデン国内の従業員だそうです。
    • ノルウェーの格安航空会社Norwegianは90%の従業員を解雇しました。
    • Swedaviaはスウェーデンで10か所の空港を運営する会社ですが、新型コロナウイルスの影響で航空便が最大90%欠航しており、経営が危機的な状況となっています。2020年3月20日に一時的に1900人の従業員を解雇することを決定しました。また、800人については一時的ではなく、恒久的な解雇となると言及しています。
  • 観光業
    • Scandicホテルグループは2000人の従業員の解雇、もしくはスウェーデン国内の半分の従業員の恒久的な解雇を予定しています。
    • スカンジナビア最大のホテルチェーンであるNordic Choiceはスウェーデン国内で4500人、ノルウェーとデンマークで3000人の解雇を実施しました。
  • 製造
    • Volvo Carsはスウェーデン国内での車の製造を一時的に中止することに言及しました。これは、およそ25000人の従業員に影響を及ぼします。
    • トラック製造メーカーのScaniaはトラックの製造中止とおよそ9000人の従業員の自宅待機を命じました。

 

 

交通機関

電車

2020年3月23日現在では、ストックホルムの地下鉄(tunnelbana)と通勤電車(pendeltåg)は通常通りの運航を行っています。

ストックホルム市は、すべての市民に対して可能な限り在宅勤務を推奨しており、公共交通機関の利用者が著しく減少していますが、医療従事者や生活に必要不可欠な仕事をされる方々の交通を妨げるわけにはいかないため現時点ではまだ大幅な運行計画の変更は行われていません。

 

バス

2020年3月23日現在では、ストックホルムのバスやトラムのルートや運行時間に多少の変更が発生しています。詳細について各運営会社のホームページを事前にご確認ください。

なお、バスやトラムは運転手を新型コロナウイルスの感染から守るために、すべての車両において運転手が座る先頭の出入り口を使用禁止にしています

これは、運転手を守るためですが、残念ながら切符を持たずに無賃乗車する人を助長する結果となっています。

が、ストックホルムの一部地域では日常的に運転手が断っても無理やり無賃乗車する人がいるくらいなので、ある意味このほうが無粋な押し問答を見ずに済むので静かで良いかもしれません。

だけど、切符はちゃんと買いましょうね。

 

写真はThe Local seからの引用です。

タクシー

公的機関やタクシー会社から正式な発表は見かけていませんが、昨日同僚の息子さんがタクシーを利用したところ、運転手からお客さんが久しぶりで非常に喜んでいることを言われたそうです。

そして、現在その運転手が所属するタクシー会社は近々大幅な人員削減と余った車両の売却を予定しているとのことでした。

 

教育機関

2020年3月23日現在では、すべての大学施設は閉鎖されており、授業はインターネットを介した遠隔授業(distance learning)で進められています。

また、16歳以上が通う高等学校(gymnasie)についても学校施設の閉鎖が推奨されました。

ただし、高等学校以前の小中学校については現時点でもまだ学校施設の閉鎖には至っていません。これは以下の2つの理由からです。

  • 小中学生の生徒がコロナウイルスに感染しても、高齢者に比べて深刻な症状がない
  • 小中学生の生徒が学校を休むことによる社会への影響が大きい
    • これは、日本の全学校閉鎖でも議論となりましたが、小中学生の生徒が休んだ場合には、両親が付き添うわなければいけなくなり、社会生活に必要不可欠な職種の親が仕事ができなくなることを避けたいためです。

 

この学校を閉鎖すべきという親と政府の教育研究省の閉鎖は時期尚早というやり取りはパッパの子供たちの学年でも起きています。

どの国籍かまでは言及しませんが、特にIT系企業で働く両親は在宅勤務が容易に行えること、そしてなんだかんだいっても異国でこの事態に過敏に反応しているようです。

ちなみに、パッパの子供は通常通り学校に通学しています。

これについてはそれぞれの家族で賛否両論ありますが、パッパの家では学校が正式に閉鎖されていなければ、子供には教育を受ける義務があること、そして何よりも自宅に閉じこもることで子供が身体的にも精神的にも不健康になることを懸念したからです。

ちなみに、とはいえさすがに状況は日々悪化しており、社会活動への影響を考慮しても、小中学生の学校施設の閉鎖は間近なのかもしれません。

 




ストックホルムでの生活

街の様子

こちらは3月15日のストックホルム中心街の王立公園(Kungsträdgården)の様子です。

暖冬のスウェーデンでは、すでに桜が少しだけ開花し始めており、新型コロナウイルスがなければこの公園は人でいっぱいになっていることでしょう。

 

 

本当に一部だけですが、すでに桜が少しだけ開花していました。今頃見ごろかもしれません。

 

 

朝の通勤風景

3月25日今朝のストックホルム市内の様子です。Odenplan駅はストックホルム市内でも比較的大きな駅で複数の路線の乗り換えにも便利ですが、通勤時間にも関わらずやはり劇的に出歩いている人が少ないのが写真からでもわかります。

 

同じ時間帯のOdenplanの駅のプラットフォームです。いつもは狭いプラットフォームを人込みの中歩くのが怖いのですが、まるで日曜日の深夜みたいに閑散としています。

 

同じく電車の中です。ほぼ1人が4人席を1つ確保できるほどに空いています。

 

食料品

近所のスーパーから大型スーパーまで色々と買い物には行っていますが、3月24日時点で買い占めなどは見たことはありません。

当初は一部の地域で食品の買い占めが行われて、陳列棚が空になる騒動を聞きましたが、今は落ち着いています。

 

お酒

スウェーデンでは、お酒は国営企業が独占販売しておりSystembolagetといいます。

新型コロナウイルスの影響により従業員が確保できない状況が続いているため、Systembolagetは3月20日から平日はお昼からしか営業しないことになりました。

 

薬局

世界規模で品薄になっているマスクですが、ここストックホルムでもマスクはほとんど見かけることはありません。

元々スウェーデンではマスクをつけること自体が習慣化されておらず、マスク姿=伝染病の患者が病院から抜け出したというイメージがあるため、新型コロナウイルス蔓延しつつある今日にいたってもマスクを着けている人は非常に稀です。

マスク以上に混乱を招いているのは、発熱時なのに処方される解熱剤です。スウェーデンでは解熱剤としてAlvedon(paracetamol,アセトアミノフェン)が本当に非常に多用されます。

腰痛でも、頭痛でも、熱が出た時にでも病院診察ではほぼAlvedonを飲んで寝てくださいと言われます。

そんなAlvedonが今薬局から消えています。

 

別に新型コロナウイルスの特効薬ではないのですが、みんな熱だ出た際の唯一の対応策としてAlvedonを備蓄しているのでしょう。

 

飲食店

2020年3月24日、スウェーデン公衆衛生局はすべてのレストラン、バー、ナイトクラブに対してテーブルに着席した形でのみサービスを提供するように求めました

つまり、お客さんが立ち飲みで人込みを作らないようにする取り組みです。

また、着席するテーブルとテーブルには十分なスペースがなければいけないとも書かれており、着席できるテーブル、そして十分なスペースがない場合には、お店を閉店しなければいけないとも書かれています。

ちなみに、飲食の持ち帰り(テイクアウト)は特段の制限はありません。

 

高齢者や弱者の保護

現在、スウェーデンでは70歳以上の高齢者を新型コロナウイルスから保護するために、不要不急の接触を避けるように推奨されています。これは、両親や親せきなどの親類であっても同様です。

特に日ごろ孫の面倒を見ている高齢者にとっては新型コロナウイルスが子供を媒体にして感染することを防ぐためです。

また、LSS(スウェーデンの障害者福祉サービス)に関連する宿泊施設への不要不急の訪問についても禁止されています。

 

まとめ

ストックホルムにおける新型コロナウイルスの影響はいかがでしたでしょうか?外出は最低限にしているので、あまり街の様子の写真は撮れなかったのですが、少しでも現在のストックホルムを知って頂けたのであれば幸いです。

どうかどうか、この世界的な未曾有の事態が早く終息することを祈りつつ、ただただ手洗いとうがいをしっかりしていきたいと思います。

皆様、どうかお体に気を付けてお過ごしください。

 

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