ギリシャ家族旅行記 5日目
こんにちは、パッパです。2023年の夏休みはずっと楽しみにしていたギリシャ旅行です。まだ帰宅して間もない間に楽しい思い出、そしてこれからギリシャのアテネやザギントスに行かれる方の役立つ情報になればと思いブログに起こしてみた。
目指すはイオニア海
今日はザギントス島で唯一予定していたイオニア海を楽しむため午前中からお出かけしたかった。が、妻の助言でお昼まではビラでゆっくりすることにした。
典型的な日本人だからなのでただ元気なだけなのでパッパはついついがっつり行動したい派だが、子供の体力も考慮して我慢することに。とはいっても、目の前にはプライベートプールもあるし、退屈とは無縁の場所なので本当にこのビラにしてよかった。
子供もゆっくりと睡眠をとらせてランチを済ませてから出発である。
今日はビラを出てまずは北上する。途中山越えがあったが、そこからの景色も絶景である。絵にかいたような青い空、白い雲、そして美しいグラデーションの海。
さて、目的地だが今日は旅行前から予約していたイオニア海のクルージングである。
ザギントス島には様々なクルージングツアーがある。レンタカーなどなくても、ホテルまでの送迎付きもあれば、今回パッパが予約したようにクルージング船が出航する港まで自分で訪れて乗船するものまで。
パッパが選んだのはParalia Porto Vromiを拠点とするPorto Vromi Mariesである。なぜこのクルージングにしたかと言えば、非常にお手頃だったからである。
およそ3時間のクルージングで1人20€はパッパが調べた中では最も安いクルージングだと思う。ただ、安さ以外にも大切なのは、拘束時間だ。バスなどの送迎付きとなると、確かに便利だし運転もしなくて良いの楽だが団体行動となるので拘束時間が長く最長だと7時間となり、自由な行動もできない。レンタカーがあるのであればぜひパッパの案をご検討いただきたい。
ちなみに、Paralia Porto Vromiは小さなビーチではあるが、売店からトイレも完備しており、クルージングに参加しなくても、ここにきてレンタルカヤックやペダルボートで遊ぶこともできるので、この近くに滞在している観光客には人気のビーチのようだ。
こちらはPorto Vromi Mariesの受付。クルージング自体は飛び込みで申し込みは可能なので、その日の気分でクルージングに来たお客さんが受付で並んでいる。
ちなみに、パッパは事前に予約してあった。そして、事前予約は10%の割引があることを当日並んでいる他のお客さんに言いたくて仕方なかったがなんとか我慢した。
受付で事前予約している旨を伝えたところ、予約メールを見せてほしいと言われたのだが、なんと携帯電話の電波が届かないことがわかりメールを表示できなくて少し焦ってしまったが、受付の方が彼らのWIFIを使わせてくれたので、なんとか受付を完了できた。
これで念願のイオニア海クルージングに参加できると安心していたが、受付の方からなんと今日は海が荒れ気味であることを告げられた。もちろん、クルージング自体は行われるが、船酔いなど体調が優れないのであれば、別の日にしたほうが良いとも。
出航場所の入り江自体は非常に穏やかだったので、寝耳に水とはこのことである。パッパたちはあと1日ザギントス島に滞在しているとはいえ、ここまで来てクルージングを諦めるのも悔しいが、子供の体調もあるからと家族会議。
妻と子供も少し困惑はしたものの、日程的には明日はビラでゆっくりしたい言っていたので、多少の揺れは我慢できるだろうという判断でクルージングに参加することとなった。
目指すはナヴァイオ海岸
受付を終えてすぐにクルージング船が用意された。こちらが今回の船、40名ほどが乗船できる船だが、外海は荒れ気味と聞いていたので、念のため下の席に家族で陣取ることにした。
向かい側にはヨーロッパ人の家族は座ったが、なんとお父さんはビールを片手に意気揚々と乗り込んできた。パッパも買ってくればよかったかと思ったが、船酔いの心配もあったので我慢我慢である。
海が荒れ気味と言われていたので、もしかしてまったくお客さんいなかったりしてと少し心配していたが、なんだかんだと乗船客は次々と乗り込んでくるので、結局船はほぼ満席となった。
出航して間もなく、まだ入り江だからか海は穏やかで海風が気持ちいい。もしかしてクルージングの言葉を真に受けて心配し過ぎたのかと少し安心していたが、入り江を出たとたんにその考えは甘いことを思い知らされた。
青い空に透明度抜群の海は絶景なのだが、警告された通り海は荒れていた。写真ではなかなか伝えられないが、普通に写真を撮っていても船に当たる波でできる水しぶきが入ってくるぐらいだ。
案の定、家族の顔を見るとみるみる不安げな表情に変わっていくので、パッパも心配になった。
隣の家族や周りの乗客の中には船が大きく揺れるたびに「ヒュー」などと煽る明るい人もいたようだったが、それも10分ほどで静かになった。なぜなら船酔いを始めたからだ。
先ほどまで元気にビールを飲みながら笑っていた隣の家族のお父さんはいつの間にか四つん這いになってシートにしがみついているし、奥さんの表情も「青ざめている」としか言えない状態だった。時間が経つと同時に1人、また1人のとキャプテンのいる操縦室へと入っていきビニール袋をもらっている。
そう、出航してまだ15分だろうか、荒れた波のせいで乗客の半分以上が船酔いを始めて次々にビニール袋をもらっていく状態になってしまったのだ。これ以上詳細な描写は避けるが、まさに悲惨なクルージングである。船酔いで気持ち悪い方はもちろんのこと、元気な乗客も船上ではその状況から逃げ出すことができないのだから。
まだ両手でしっかり何かにつかまっていないと立ってられないほど揺れる船内を操縦室に向かって歩いてくる母親らしき女性が見えた。キャプテンに駆け寄るなり「海が荒れ過ぎだから、すぐに戻ってほしい」と懇願しているのが聞こえた。
正直少し自分勝手な願いではないかと思ったが、妻と子供も船酔い気味だったのでそれでも良いかなとも少し覚悟を決めたのだが、さすが海の男は違った。キャプテンはその女性に笑顔で引き返したりはしませんとはっきりと告げたのである。
幸か不幸か凄惨な状況でのクルージングは続くが、景色は超綺麗だった。
白くそびえる崖はきっと石灰石なんだろうか。石灰石と聞くとどうしても小学校のころ運動場のトラックに線を引く白い粉を連想していしまうが、どうも石灰石は熱と強い圧力によってあの大理石になるらしい。
アテネのパルテノン神殿で見た大理石とこの白い崖が同じとは、自然とは面白い。
潮の流れなのか深さなのか様々な色の青を見ることができた。
さて、そろそろ目的地が見えてきた。すでにお好きな方ならザギントス島と言われただけでどこにいくのかわかるだろうし、ザギントス島に来てナヴァイオ海岸に訪れない観光客はいないと思って間違いないのではないだろうか?特に日本人は。
そう、ここが有名なナヴァイオ海岸、またの名をshipwreck beach、そしてジブリ「紅の豚」で主人公ポルコが隠れ家として使っていた島のモデルとなったとされるビーチ。
「紅の豚」がお好きならお分かりの通り、残念ながら入り口にある隠れ家的なトンネルがないんですよね。あのトンネルを抜けた先にこのビーチがあったら最高だったのですが、それはまさにアニメの中で実現されたんでしょう。
ちなみに、英語名のshipwreck beachは砂浜にある難破船=shipwreckを指した名前。1980年に密輸品を満載して航行していたが嵐に襲われここに座礁したそうだ。
さて、ここまで来たらあの純白の砂浜や座礁船と記念撮影を行きたいのだが、実は大変残念なことに2023年現在は落石などの危険があるためナヴァイオ海岸自体への上陸が禁止されているのだった。
実はパッパはギリシャ旅行の計画段階からナヴァイオ海岸へのツアーをずっと調べていたのだが、どのツアーもナヴァイオ海岸の目の前には行くがそれでおしまいと書かれており、上陸禁止が地元政府の決めたことだと知ったのは出発1週間前だった。それなりショックではあったが、それでもこの景色を自分の目で見れて良かった。
目玉であるナヴァイオ海岸を後にしたクルージングは、本来であれば船でしか上陸できない他のビーチで1時間ほど泳いだり潜ったり楽しめるはずだったが、やはり海が荒れているという理由で波が穏やかな入り江などで海を楽しむこととなった。
最終的に3か所に船が止まり、元気な人は船の上からジャンプして青く透明な海を楽しんだ。
もちろん、船上には以前として船酔いでダウンした乗客が多数いたが、キャプテンはそんな船酔いで倒れた乗客は無視するかのように、爽やかに「スイミングターイム!」と叫んでる姿が今回のクルージングで1番印象的だった。
上から楽しむナヴァイオ海岸
さて、地獄というか天国というかとりあえず忘れられないクルージングを終えて、次に向かったのは同じナヴァイオ海岸である。ただし。車に乗って陸路で。
ナヴァイオ海岸はもちろん海からも素敵なのだが、パッパは上からの眺めが好きだった。とにかく、パッパ撮影のベストショットをどうぞ。
この景色を見た時、自分の目の前にある情景でありながらも絵画でも見ているかのような錯覚に陥った。どこまでも続く水平線にエメラルドグリーンの海。今までにそれなりに綺麗な景色は見てきたつもりだったが、これはけた違いに素晴らしい景色だった。
ちなみに、この景色は本来の見晴台ではなく本来は入ってはいけない崖の先で撮影した写真であることを伝えておきたい。
もちろん、舗装もされておらず崖には落下防止の柵なども何もないので基本的にお勧めはしないが、完全に自己責任だしサンダルなどでは立ち入らないほうが良いと思う。
こちらはナヴァイオ海岸を上から眺められる安全な展望台。
パッパが訪れた時にはそれなりの列ができていた。
こちらがおまけだがナヴァイオ海岸からの南下途中にあるオリーブの木。案内によればこのオリーブの木は樹齢2000年らしい。
さて、これで今日のザギントス島での観光は終わりである。本当ならまだまだ見に行きたいところだが、今日のクルージングで体力的にも精神的にも疲れたようだったので、早々にビラに帰宅した。
夕食はやっぱりギリシャ料理のテイクアウト
オリーブの木の帰りにそのまま町のレストランに寄ることもできたが、やっぱり家族全員がこのビラのテラスで食事をするのが好きらしく、今宵もギリシャ料理のテイクアウトにした。
もちろん、昨日とは違うお店にしたし、お酒はスーパーで購入できるから、節約にもなっている。
こちらはチキンとブタのケバブのミックスお肉。実はメインはフライドポテトなのだが、肉が大量過ぎて見えてない。
こちらは定番のフェタチーズ。レストランで注文したものではなく、スーパーで購入してフェタチーズ用のハーブとオリーブオイルをかけてただけだが、正真正銘のフェタチーズである。
毎食食べているカラマリ。昨日のは極小サイズのカラマリだったので、違うお店にして大正解だった。
こちらは巨大ピタギロス。たっぷりのお肉にポテトそして野菜の上にはヨーグルトソースがたっぷり乗っているので、意外にあさっりとしかしどっしりとした感じ。
今日も夕焼けを見ながらの夕食となった。
もちろん、夕食後はパッパと妻は残り物で居酒屋状態、子供はプライベートプールでひたすら遊んでいた。
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